労働安全衛生法
日本国内で機械装置を稼働させる場合、労働安全衛生法に準拠させる必要があります。
機械類の設置に関する労働安全衛生法の概要
- 労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を確保し、労働災害を防止するために、事業者が守るべき基準を定めています。機械設備に関しては、設置、使用、保守の各段階で法令に基づいた安全措置を取ることが義務付けられています。
構造規格への適合
- 労働安全衛生法 第42条に基づき、機械や設備の製造、設置に関しては、厚生労働大臣が定める構造規格に適合することが必要です。具体的な構造規格は「労働安全衛生規則」や「機械等の安全基準に関する省令」などに規定されています。
動力プレス機械に関する構造規格
- 動力プレス機械については、「動力プレス機械等構造規格」に基づき、機械安全・電気安全・制御安全の各側面で設計上の要求があります。代表例として以下のような要件があります。
- 機械の寸法と設計:機械の基本構造が安全基準を満たしていること。
- 安全装置:非常停止装置、光線式安全装置、二重作動スイッチなどの適切な安全装置が取り付けられていること。
- 制御システム:電気制御システムが安全に設計されていること。
- 設置確認:設置作業においても、機械の配置が適切で、周囲に必要な安全スペースが確保されていることを確認します。
事業者の責任と罰則
- 事業者は、機械の設置前および設置後に、機械が規定の安全基準を満たしていることを確認しなければなりません。これには、労働安全衛生法および関連する省令に定められた手続きが含まれます。
- 罰則について、労働安全衛生法第42条罰則規定第109条に基づき、6か月以下の禁固刑又は50万円以下の罰金が課せられます。また、違反者は厚生労働省官報にて公表されます。
設置における手続きと適合確認
弊社では、プレス機械の設置に際して適合確認サービスをご提供しています。大まかなプロセスは以下の通りで、下記の1および2のサービスをご提供いたします。
1. 事前確認(設置前の適合確認)
- 構造規格への適合確認:機械の寸法図、レイアウト図、電気回路図等を元に、構造規格に適合しているかを確認します。これには、機械安全、電気安全、制御安全の各側面が含まれます。
2. 適合性コンサルティング
- 構造規格適合の確認が完了した後、不適合があればNCR(不適合報告)を発行し、是正を求めます。是正が完了すれば「OKレター」などの通知を発行します。
- この確認はあくまで任意の適合性確認であり、正式な認証ではありませんが、労働安全の確保のために重要な手続きです。
3. 定期検査(設置後の保守・点検)
- 労働安全衛生法では、設置後の機械に対して定期的な検査を行うことが義務付けられています。検査には内部検査と外部検査の2つがあり、事業者はそれぞれに資格者を配置する必要があります。
- 内部検査:事業内検査者による検査
- 外部検査:外部検査業者による検査
上記のほかにも、プレス安全装置の取り付けに関する適合評価サービスも提供しています。
関連する法令・基準
- 労働安全衛生規則:労働安全衛生法の具体的な実施基準を規定しており、各機械の安全装置、設置基準などを詳細に定めています。
- 動力プレス機械等構造規格:動力プレス機械に特化した構造規格で、操作盤、ガード、安全装置の仕様と設置基準などが含まれます。
- 告示および省令:厚生労働省が定める機械安全に関する告示や省令により、詳細な設置基準や手続きが示されています。
最新情報・詳細は、SAFTEX株式会社へお問い合わせください
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